産業用ロボットと協調ロボット・協働ロボットとの違い

協調ロボットと協働ロボットは厳密な意味では異なる意味がありますが、人間と一緒に働くロボット全体を指して使うときはほぼ同義なため、特に使い分けはしません。協調ロボットと協働ロボットは、いずれも産業用ロボットの一種で、「人と協力して作業をしていく」ことに重きをおいた新しいタイプ(概念)のロボットといえるでしょう。

人と協力して作業するという概念が生まれる前の従来の産業用ロボットと、協働ロボット・協調ロボットには、以下の4つのポイントにおいて大きな違いがあります。どのように違うのか見ていきましょう。

ロボット本体の大きさ・重量
協調ロボットや協働ロボットは、ロボット本体の大きさが小さく、従来の産業用ロボットと比べて重量も少ないことが多いです。小型なので万が一制御できない状態になったときも、周囲の人々に危害を及ぼすことが少ないという特徴があります。協働ロボット・協調ロボットは人と同じ作業スペースで働くことを前提として作られているので、大きさや重量は扱いやすいものとなっています。

また、小型かつ軽量なので設置が簡単な点も協働ロボット・協調ロボットの特徴です。従来の産業用ロボットは大型で重量も大きいため、一度設置してしまうと移動することが難しく、人の働くスペースに合わせて位置を調整することも不可能なことが多いです。

ロボットの設置に必要なスペース
協調ロボットや協働ロボットは、小型のため広い設置スペースは不要です。また、従来の産業用ロボットと比べるとアームが短く、可動域も狭いために、同じ場所で作業している人とぶつかることが少ないというメリットもあります。

そのため、協働ロボット・協調ロボットは元々の作業レーンを変更しなくても利用できることが多く、設置環境を整えるためのコストを削減できます。一方、従来の産業用ロボットはロボット設置用の環境が必要で、重量に耐えられる特別な作業台や、可動域に配慮した広い空間が不可欠なことが多いです。

ロボットの可搬重量
協働ロボット・協調ロボットは小型かつ軽量なので、ロボットの可搬重量も少ないという特徴があります。500g程度のものから多くても35kg程度のことが一般的です。そのため、重量物の運搬にはあまり適していません。重量物を運ぶ用途でロボット導入を検討している場合は、協働ロボットや協調ロボットではなく、従来の産業用ロボットが適しているでしょう。

安全柵の必要性
協調ロボットや協働ロボットは元々人と協力して作業を行うために開発されているので、ほとんどの種類において安全柵不要で利用できます。その他の産業用ロボットは柵が必要なため、安全柵の費用や設置費用、専用の広いスペースなども必要になるでしょう。

また、従来の産業用ロボットを設置するためには、元々の作業レーンを移動させる必要が生じることもあり、工場の構造自体に手を加えなくてはならないこともあります。ロボット導入時にかかるコストも協働ロボット・協調ロボットを導入する場合と比べると高額になりがちです。

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