リニアステッピングモータとサーボモータの比較について

リニアステッピングモータサーボモータは、どちらもモーションコントロールに使用されるモーターですが、特徴や適用範囲においていくつかの違いがあります。以下にリニアステッピングモータとサーボモータの比較を示します。

動作原理:

●リニアステッピングモータ: ステップモータと同様、電気的なパルス信号を与えることで固定角度での回転運動を行います。リニアステッピングモータは、回転運動を直線運動に変換する機構を持っています。
サーボモータ: フィードバックシステムによって制御される、回転運動を行うモーターです。位置センサーによって現在位置を検出し、制御回路が目標位置に近づけるための制御信号を送ります。

「写真の由来:NEMA 8 エクスターナルリニアステッピングモータ 8E15S0504AC5-100RS 0.02Nm ねじリード 2mm(0.07874") 長さ 100mm

制御精度:

●リニアステッピングモータ: ステップ角によって位置が決まるため、一定の位置精度がありますが、高負荷時や高速運動時にはトルクや精度の低下が生じることがあります。
サーボモータ: フィードバック制御により、高い位置精度を実現できます。位置検出と制御信号のフィードバックループによって、目標位置に正確に制御された動きをすることができます。

「写真の由来:ショートシャフト NEMA 23 一体型サーボモータ iSV57T-130S 130W 3000rpm 0.45Nm 20-50VDC

トルク特性:

●リニアステッピングモータ: 静的トルク特性が良く、低速での高いトルクを提供します。しかし、高速回転時にはトルクの低下が見られることがあります。
サーボモータ: 高いトルク密度を持ち、高速回転時でも一定のトルクを提供します。また、低速時でも安定したトルクを維持することができます。

応答性:

●リニアステッピングモータ: パルス信号に応じてステップ単位で動作するため、応答性が高く、高速での加速や減速が容易です。
サーボモータ: フィードバック制御により、目標位置に正確に制御された動きをしますが、リニアステッピングモータほどの高速な応答性はありません。

コスト:

●リニアステッピングモータ: 比較的低コストで入手しやすいです。
サーボモータ: 高度な制御機能やフィードバックシステムを備えているため、一般的にリニアステッピングモータよりも高価です。
●リニアステッピングモータとサーボモータは、それぞれ異なる特徴や利点を持っています。具体的なアプリケーションや要件に応じて、どちらのモーターが最適かを検討する必要があります。