スイッチング電源の回路方式について

スイッチング電源は、効率的な電力変換を実現するために使用される電源回路です。以下に代表的なスイッチング電源の回路方式をいくつか紹介します。

フライバック変換器回路: フライバック変換器は、トランス(変圧器)を使用して電力を変換する回路です。入力電圧がスイッチングされることでトランスの磁束が変化し、セカンダリ側で必要な電圧が得られます。フライバック変換器は、一般的に低出力のアプリケーションに使用されます。

「写真の由来:MeanWell® LRS-50-5 50W 5VDC 10A 115/230VAC 密閉型スイッチング電源

ブースト変換器回路: ブースト変換器は、入力電圧よりも高い出力電圧を得るために使用されます。スイッチング素子を制御することで入力電圧を蓄え、それをリリースすることで出力電圧を増加させます。ブースト変換器は、バッテリー駆動のアプリケーションやLEDドライバーなどによく使用されます。

バック変換器回路: バック変換器は、入力電圧よりも低い出力電圧を得るために使用されます。入力電圧をスイッチング素子で制御し、トランスを介して出力電圧を生成します。バック変換器は、ノートパソコンや携帯電話充電器など、幅広いアプリケーションで使用されます。

「写真の由来:MeanWell® LRS-350-48 350W 48VDC 7.3A 115/230VAC 密閉型スイッチング電源

 

プッシュプル変換器回路: プッシュプル変換器は、トランスを使用して入力電圧を増減させる回路です。2つのスイッチング素子が交互にオンとオフを切り替えることで、トランスの磁束を変え、出力電圧を生成します。プッシュプル変換器は、高出力アプリケーションで使用されることがあります。

これらは代表的なスイッチング電源の回路方式の一部です。実際の電源設計では、需要や制約に応じて適切な回路方式が選択されます。各回路方式には利点と考慮すべき点があり、設計者は特定のアプリケーションに最適な回路方式を選択する必要があります。